あの場所で僕らが生きていた頃、世界は無限大だった

"ポップな"魔界の酔いどれ詩人Yukoの言葉たち

【第4回】妄想か、創作か

妄想。それはどこか甘美な響きを持っている。

もう そう まうさう [0] 【妄想】

( 名 ) スル
〔古くは「もうぞう」とも〕
①〘仏〙 精神が対象の形態にとらわれて行う誤った思惟・判断。妄想分別。
②根拠のない誤った判断に基づいて作られた主観的な信念。統合失調症・進行麻痺などで特徴的に見られ,その内容があり得ないものであっても経験や他人の説得によっては容易に訂正されない。 「被害-」 「誇大-」 「あらぬことを-する」 「 -にふける」

 
出典:Weblio辞書

このように表記されているのを見ると、精神病的なものという認識が強いらしいことがわかる。
しかしながら、妄想というのは多くの人が一度はしたことがあるだろう。
実際のところは、割と普通の精神状態においても経験することなのだ。

創作活動というのは、ある種の妄想である。
どんなジャンルにおいても変わらないことだと考えている。
もちろん、実体験をもとにしている作品も多数存在している。
だから、すべてに当てはまることではない。

とは言っても、創作ということ自体、とてつもなく主観的であるのだ。
もはや妄想と言ってもいいようなところにあるように思ってしまう。

きっと、それは紙一重の存在。
創作として認められるものというのは、芸術的な要素があるのだろう。
思わず魅入ってしまう美しさであったり、共有できる世界観であったり。
そういったものがなければ、本人の妄想でしかないと思われてしまう。
結論として、そこに到達する。

だからこそ、”自称”アーティストほど厄介なものはない。
そう考えずにはいられないのだ。