タイトルを分析してみる。
「あの場所」とはどこか。
「僕ら」とは誰なのか。
「生きていた頃」とはいつなのか。
「世界」という意味深なスケールの大きい言葉と、
「無限大」という実に曖昧な単位。
これらに助詞をくっつけて並べてみた結果としか言えない。
それでも概念というものを認識したいのであれば、あえて説明する。
記憶のどこかにあって閉じ込められている「あの場所」、
言葉・意識・細胞で直接的あるいは間接的な関係性を持つ「僕ら」、
死という境界線の前に位置付けできるであろう「生きていた頃」、
そのすべてを内包しているのは「無限大」だった「世界」である。
これが『あの場所で僕らが生きていた頃、世界は無限大だった』という概念だ。